素敵な男性と恋愛を経て、あるいは婚活を通して結婚を目指すとき、私たちは無意識に相手との相性を探りますよね。
彼氏と一緒にいると居心地がいいから、ふたりで暮らしても幸せでいられる。
お付き合いしている男性とは食べ物の好みが合うから、結婚しても問題なさそう。
ですが、そんなふうに考えているならちょっと待ってください。
「自分と相手が好き・好ましいことが一致しているか」ばかり見ていませんか?
実は、結婚する前に見るべきポイントは相性の良さではないんです。
結婚する前に見るべきポイント
すばり、結婚する前に見るべきポイントは「嫌いなものが相手と一致しているか」です。
恋愛であれば、嫌いなものが同じでなくても問題ありませんでした。
なぜなら恋愛では「刺激的」「楽しい」といった、将来にはあまり関係ない快楽が優先されるからです。
共通の趣味があれば、一緒にいて楽しいと感じる可能性が高まるでしょう。
ですので、好きなものが同じだったり、同じ趣味を持っているほうが、恋愛に至りやすいのです。
しかし、結婚は違います。
結婚は恋愛と違って、居心地の良さやお互いの協力関係が必要になってきます。
恋愛で感じられるドキドキは、一種の緊張状態と同じです。
そのドキドキを結婚後も感じていては、身体が休まりません。
また、結婚後は貯金やライフプランなど、どうするか話し合って決めなければならないものがたくさんあります。
従って、結婚では居心地の良さや協力関係が重要になってくるのです。
相性の良さだけで結婚したら?
それでは、趣味が一緒で嫌いなものは真逆のカップルを例に挙げて見ていきましょう。
もし彼氏が「大雑把な性格で、口うるさい人が嫌い」で、彼女のほうが「神経質な性格で、大雑把な人が嫌い」だった場合はどうでしょうか?
彼女が帰宅すると、家の中は男性が脱ぎ捨てた衣類で散乱しています。
神経質な彼女は、家の中が汚いことが許せませんから、当然片づけを始めるでしょう。
そして彼氏に「散らかっているのは許せないから片づけて欲しい」と文句を言うこともあるでしょう。
しかし、彼氏は口うるさい人が嫌いなので、彼女の言い分にムカッとします。
ここでお互いに「イラッ」としてしまい、ふたりの関係に小さな溝が生まれてしまいます。
また、彼氏が漫画を読もうと思って自分の部屋へ行くと、床に散らばっていた他の漫画がきれいさっぱりなくなってします。
慌てて彼女に事情を聞くと、「汚いから片づけて本棚に入れておいた」との返答。
彼氏にとっては、少し散らかっているほうが落ちつけていたのに、彼女が勝手に片づけたとなると、いいようのないモヤモヤを感じます。
このように、嫌いなものが真逆だと、些細なことでもイラッとしたりモヤモヤしてしまうので、安らぎを感じるはずの結婚生活でストレスを感じてしまいます。
ストレスをうまく発散できれば多少はマシになるのですが、できることならストレスを毎回感じる状況をなくしたほうが良いでしょう。
でないと、ふたりの溝がだんだんと深まっていって、いつの間にか修復不可能な状態になってしまうことがありえるからです。
もしかしたら「共通の趣味があるのだから、その趣味を一緒にやればストレスもなくなるし仲も良くなるのでは?」とあなたは思うかもしれません。
ですが、好きなものは移ろいやすいのです。
もし、恋愛をしていたころの男性と女性の趣味がゲームでも、結婚したらどちらか、あるいは両方ともゲームから離れるかもしれません。
ふたりを繋ぐものがなくなってしまい、さらに嫌いなものが一致していない場合、円満な結婚生活を送れるでしょうか?
送れるといえば送れますが、そのためにはお互いに努力が必要です。
それも並大抵のものではなく、始発電車で出勤して終電帰りで働き続けるくらいの努力です。
死ぬまでそのくらいの努力ができる人は、ほとんどいません。
大抵は途中で挫折し、離別を選ぶでしょう。
ですが、一緒に楽しめる趣味がないけれど嫌いなものは一致していると予めわかっている場合はどうでしょうか。
恋愛中はそれほど楽しくなくても、もしかしたら結婚後にふたりで楽しめるものが見つかるかもしれません。
見つからなかったとしても、嫌いなものが一致しているので、生活を送るのに支障が生じにくいという利点があります。
もともと結婚に必要なのは居心地の良さであって、刺激や楽しさはなくても構わないのです。
そういった意味で、共通の趣味や好きなものの一致がなくても、嫌いなものが同じであれば、結婚生活は穏やかに長く続くものとなりうるでしょう。
相手の嫌いなものをどうやって知る?
相手の嫌いなものは、普段の会話から知っていきます。
雑談をしている最中に、どういう食べ物が嫌いか、どういうことが許せないのかをさりげなく聞いてみましょう。
ただし、相手と初対面の場合は、いきなり「あなたの嫌いなものを教えてください」と聞かないようにしましょう。
というのも、「嫌い」という言葉自体がネガティブな意味を持っているからです。
初対面は、どれだけ自分に良い印象を持ってもらうかが大切です。
それなのに、いきなりネガティブな話題を出してしまうと、相手から悪い印象を持たれてしまいます。
嫌いなものを聞くときは、ある程度相手との信頼関係が築けてからにしましょう。